高市早苗さんの立候補宣言に賛同できません!

 高市早苗さんの自民党総裁立候補宣言をテレビで見た。朝日新聞にはこうある。

 

 『高市氏は会見の冒頭、「日本を守る責任と未来を開く覚悟を持って立候補を表明する」と発言。「国の究極の使命は生命と財産を守り抜くこと。領土、了解、領空、資源を守り抜くこと。国家の主権と名誉を守り抜くこととと考える。その使命を果たすために全てを懸けて働く」と語った。』

 

 正直に言う。私は隣国への宣戦布告かと思った。こんな恐ろしい宣言をする首相候補が現れたことに今も心が震える。こういう時代が来たのかと思う。

 

 「PTSDの復員日本兵と暮らした家族が語り合う会」の交流館の入り口には降伏宣言の白旗を掲げている。ホームページ冒頭にはいかのような白旗宣言をしている。

 

「私たちはいかなる戦争にも反対します。

私たちは銃を取りません。

直ちに白旗を掲げます!

侵略には話し合い解決を求めます!

日本が二度と戦争を起こさない!

誰もが安心して暮らせる社会をめざします!

中国、朝鮮半島、アジア、世界に平和と友好の虹の橋を渡します!」

 

 高市さんの言う「国の究極の使命は生命と財産を守り抜くこと。領土、領海、領空、資源を守り抜くこと。国家の主権と名誉を守り抜くことと考える。」には賛同できません。

 

 しかも高市さんは「国を守る」のは先制攻撃できる軍事力だと考えている。だとしたら明確な憲法違反だ。

 

 そのような軍事国家を作ろうとする高市さんの主張には真正面から反対します。軍事力では生命も財産も守れません。それは日本が戦争(軍事力で)をして生命も財産も守れなかったし、あえて言えば領土領空資源も国家の主権と名誉も守れなかったことを振り返れば明白です。

 

 ただただ日本国憲法が前文や9条で掲げる道筋だけが生命や財産を守る方法だと高市さんに訴えます。そのような主張はただちに撤回するようお勧めします。

 

 これを読む皆さん!本当に戦前と言わざるを得ない時が来ているようです。二度と戦争をしない旗印として、白旗を作り白旗を自分の門前に掲げましょう!

 

 日本国憲法前文

「*前略 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」

 

 高市さんに聞きたい。国を守る軍事力は自衛隊のことなのか。私は誰かの命を差し出して、犠牲にして守るべき財産も名誉も持ち合わせてはいない。また、誰かの命と引き換えに自分の命を守ろうとは思わない。

 

 「PTSDの日本兵と家族の交流館」入り口には写真のような白旗を掲げている。

 

 世界の戦地を見よ。多くの人たちは着の身着のままに生まれた土地を離れ戦火のない土地や場所、国を求めて避難している、あるいは逃げていると言っても良い。

 

 この文章を読む皆さんにも訴えたい。もし、高市さんが指示するような先制軍事配備の事態の日が来たら、白旗を掲げて軍事基地や原発や社会インフラ基地や都会から安全な土地、場所、国へ避難しようではないか。

 

 私たちは銃は取らない。人は殺さない、軍事力を物事の解決には使用しないと世界に宣言したはずだ。勇気と誇りをもってその矜持を実践しようではないか。

 

 国を守ることの中身も議論が必要だ。戦前は国とは国体だった。高市さんの言う国の中身を教えて欲しい。

その国にはコロナ禍で職を失いNPOの食品提供の行列に並ぶ人たちは入っているのか、感染しても入院できずに自宅で息を引き取った人たちは入っているのか、自分の性をありのままに生きることに社会の壁を感じている人たちは入っているのか。