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父と暮らせば(17)「独立守備隊従軍の時の父の戦闘記録」

■父の満州事変時代のアルバムの中に「上官訓示及演習記録」のページがあり、父が書いた「参加セシ主ナル戦闘」(主ナル警備モフクム)というページがある。四平省四平街周辺の警備、戦闘に参加したことが記されている。

・以下記すが該当の項目、戦闘についてどんな些細な事でも情報があったら交流したい。ぜひお知らせ願いたい。

・なお、「戦場体験者 沈黙の記録」保坂正康 によれば満州鉄道・独立守備隊に関する聞き取りがある。そこでは匪賊討伐として残虐非道な作戦があったと記している。父もそういう体験をしたのだろうか。それは父の精神や戦争観にどういう影響を与えただろうか。私はこれから調査し詳細を解明し父の心情に迫りたい。

 

■昭和7年は1932年に該当し満州事変の翌年になる。父はこの時20才であり初めて徴集され独立守備歩兵第一大隊第三中隊に二等兵として従軍した。

 

参加セシ主ナル戦闘(主ナル警備モフクム。)
 
 〇昭和七年十二月二日以来満州事変二従軍ス。
〇昭和八年三月二十六日伊通県営城子南方三邦里四間房付近ノ戦闘二参加。
〇昭和八年四月十日ヨリ五月四日迄伊通県付近の警備二従事ス。
〇昭和八年六月二十四日ヨリ九月二十四日迄垣仁県輯安県警備二従事ス。
〇昭和八年十月七日ヨリ十月三十日迄第二次吉奉省境地区討伐ニ従事ス。
〇昭和八年十月十六日三街川付近ノ戦闘二参加。
〇昭和八年十月十八日伊通県営城子南方ノ戦闘二参加。
〇昭和八年十月二十五日花楼付近ノ戦闘二参加。
〇昭和九年一月一日ヨリ三月三十一日マデ東辺道北部地区警備二従事ス。
〇昭和九年九月四日ヨリ九月十四日迄梨樹県下 匪賊討伐、並ニ治安工作に従事。
〇昭和九年九月十二日歎喜嶺付近ノ戦闘二参加。(前後四回)
〇昭和九年九月二十五日大湾溝南側高地の戦闘二参加。同日 六道溝南側高地ノ戦闘二参加。
〇昭和九年十月二日小黒背付近ノ戦闘二参加。
〇昭和九年十月九日新開嶺付近ノ戦闘二参加。
〇昭和九年十月十三日石頭頂子付近ノ戦闘二参加。
〇昭和九年四月一日ヨリ十一月三十一日迄四平街駐屯地勤務 並 鉄道守備に従事。
 
〇其他ノ戦闘ハ記憶明カナラズ。
〇事変参加年月 二カ年。 以上。
 

満州事変二オケル行賞。

勲八等白色と桐葉章

昭和六年乃至九年従軍記章。